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「蠅の王」~「感想」「あらすじ」「解説」:ウィリアム・ゴールディング 

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はじめに

今回はウイリアムゴールデンの書いた蠅の王について私なりに、あらすじ、感想、解説をしていきたいと思います。

蠅の王は大戦中に敵機の攻撃により無人島に遭難してしまった子供達をえがいた作品です。

遭難した子供達は自分達の置かれた状況を理解し最初は協力して生き抜こうとしますが、グループ内で意見が分かれはじめ徐々に険悪になり組織として崩壊していきます。

蠅の王では無邪気な少年達のワクワクで楽しい無人島漂流物語ではなく、本来人間が持っている邪悪で獰猛な部分が描かれた作品だとお思います。

是非手にとって読んでみて下さい。

蠅の王のポイントテーマ・魅力

芋粥
芋粥

・人間の争い

・文明

・組織

蠅の王はこんな人にオススメ

・人間の組織、社会について考えたい人

あらすじ

多くの子供達を乗せた飛行船が敵機の攻撃により無人島へ墜落する。

子供達は無人島で生き残る為にリーダーとしてラーフを指名し日々集会を開き協力して生き延びようとするが、救助の為に1番必要なのは狼煙だと主張するラーフと、狩猟が1番だと主張するジャック達と意見が別れ次第に対立していき

最後は組織をジャックに奪われラーフは孤立してしまう。

大人と子供

遭難すると最初は、親も先生も居ない自由な環境に喜びを感じますが徐々に一生家に帰れないのはないかと不安と焦りを子供たちは感じ始めます。

自分達が無事にイギリスに帰るために規則を作り協力して生き抜こうとラーフは集会を開き子供達と話し合いの場を設けますが、子供達は直ぐに話がそれ、現実的な議論が進まないまま時間が流れます。

ようやく決まったルールや仕事の割当も最初は取り組みますが、直ぐに飽きて遊びに出かけてしまいます。

登場人物の中で周りの子供と比べ聡明なピギーは好き勝手行動する子供を見て

「まるで子供じゃないか」

「こういう時大人がいればな」

という発言をしています。

確かに小さい子供達からしたら大人は頼りになりますし、自分達を正しい道へと導いてくれます。

しかし仮に彼等が救助され元の生活に戻ったとしても世界は戦争中です。

ピギーからみたら大人は賢く常に正しい選択をして協力しながら生活をしているようにみえますが、実際の大人たちはラーフとジャックのように小さな事で対立し、戦争をしているという構図は、読者にいかに大人、子供関係なく人間という生き物がいかに愚かであるかという事を改めて教えてくれます

動物と人間

ラーフとジャックが対立すると

文明と野蛮で子供達は2つに別れます

ほら貝を吹くことで子供達を呼び集め皆でより良く生きて行くため話し合いを重ねながら、常に狼煙をあげ救助を待つべきだと主張するラーフと、狩猟を楽しみ、武力と食料こそが大切だと主張するジャック。

最初は皆ラーフ側に着きますが、武力と豚肉を持っているジャックに子供達は支配されていきます。

聡明なピギーやラーフでしたが、ジャックのような武力と人を支配する才能はなく最後はジャックに敗れてしまいます。

蠅の王を読むと組織のリーダーについても考えさせられますが、特に自分の意見もなく、単純に雰囲気や空気で流されてしまう多くの子供達を見ていると今の日本人と重なる所がおおいにあり色々と考えさせられました。

長い目でみれば、間違いなくほら貝を持っているラーフと協力し皆で真剣に話し合う事人間的な選択だと思いますが、武力と狩猟という単純でどこか刺激的な主張をするジャックの方が人間は流されやすいのかもしれません

 

最後に

今回のウィリアム・ゴールディング書いた蠅の王についてあらすじ、感想、そして私なりに解説をしてみました。

子供達だけでの無人島生活。

ここだけみるとドキドキの冒険の連続でワクワクするような物語かと思いますが、そうではなく人間の奥底にある暗い部分をリアルに描いた作品だと思います。

今読んでみてもとても現代社会と重なる部分も多くあり色々と考えさせられました

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